こんにちは!!北海道ヘルスケア.netの山本です!!
今回も健康や体の情報をお届けいたします!!
今回のコラムは『フレイル』という高齢者の方にみられる病態についてお伝えしていきます!!
読んでいるあなたのおじいちゃんやおばあちゃんなど、身内の高齢の方を想像して読んでみてください!!
そもそもフレイルとは??
フレイルとは「体の予備力が低下し,身体機能障害に陥りやすい状態」のことを言います。
健康な状態と要介護状態の間の段階だとイメージしていただければ良いと思います。
脳卒中や心臓病などによってなり得る要介護状態ではないけれど、健康な高齢者と比較して、筋力や活動量が低下し、疲労しやすく年齢を重ねることで生じてくる体の衰えた状態をいいます。
フレイルは身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神・心理的問題、独居や経済的困窮などの社会的問題などの部分も含まれています。
フレイルは身体的、精神的なストレスに対する抵抗力が低下し、生理的な体の予備能力が低下してしまいます。
簡単に言うと、いろいろな面で体の余裕がなくなり、何かをきっかけに
容易に要介護状態になってしまう可能性が高い状態です。
そのため、フレイルの状態から健康な状態へと戻すことが介護予防につながってきます!!!
フレイルの原因はなに??
原因として可能性が高いものは2つあります。
・栄養障害
・筋力低下(サルコペニア)
特に高齢者の方は消化・吸収などの消化器系の機能が低下しているため、摂取した食事をしっかりと栄養として体に取り入れる機能が低下しています。
そのため、栄養が不十分となりエネルギー生産が低下します。
それにより、元気が出なくなったり、すぐに疲れたりし、どんどん活動量が減ってきます。
活動量が減れば、筋力も減ってきます。その後さらに活動量も落ちていきます。
その結果、食欲もなくなりさらに、エネルギーを生産できなくなり、、、、と、どんどん悪循環になってきます。
他には、慢性的な疾患による影響もあります。
・糖尿病による知覚低下や痩せ
・呼吸器疾患による咳や呼吸困難
・循環器疾患による活動の制限 など
フレイルの基準は何!!
フレイル診断の確認をしていきましょう!!
以下の項目を確認していきます。
1.体重減少(意図としない半年間で2〜3kgの体重減少)
2.疲労感(この 2 週間に)わけもなく疲れた感じがある)
3.活動量低下(散歩などの運動を週一回以上していない)
4.筋力低下(握力測定(男<26 kg,女<18 kg)
5.歩行速度低下(以前と比較し歩くスピードが遅くなった)
3項目当てはまれば、フレイルで1〜2項目の該当でプレフレイル(フレイルの手前)となります。
フレイルの存在は将来の転倒、移動障害、日常生活動作障害、入院、生命予後に関連していることが明らかにされています。
日本ではフレイルの存在が要介護認定のリスクになることも報告されています。
フレイルの予防方法!!
フレイルの予防方法ですが、先ほど述べたフレイルの原因を思い出してください!!
・栄養障害
・筋力低下
この二つがフレイル予防のポイントとなってきます!!
シンプルに、栄養しっかりとって、筋トレしましょう!!
栄養に関してはバランスのよい食事を摂ることを心がける必要がありますが、特に意識して欲しいのがタンパク質です!!
タンパク質は筋肉などのもとになる栄養素なので大切です。
健康な高齢者であれば1日50〜60gのタンパク質を摂取することが推奨されています。
フレイルの方やフレイルの状態になりそうな方は1日60gよりも少し多めにタンパク質を摂取することを目指してください!!!
筋力低下に関してはレジスタンス運動が効果的と言われています!!
簡単に言うと負荷のかかった筋トレです!
・スクワット
・足上げ
・お尻上げ運動(ブリッジ)
・腕立て伏せ
など、自分でもできる運動です!!
少し疲れるくらいの回数やセット数で行っていきましょう!!
ここで気をつけて欲しいのが、そもそも筋肉の原料となるタンパク質が不足していると、筋トレをいくら頑張っても筋肉がつきにくいです。
そのため、筋トレの効果をしっかり反映させるために栄養のことも考えて、筋トレを併せてタンパク質をしっかりと摂取しましょう。
介護予防のために日頃からの意識が大切となります。
自分だけでなく、家族の負担を減らすためにもフレイルの予防は大切になってきます。
それでは今回はこのへんで!!次回もお願いします!!
北海道ヘルスケア.net
理学療法士 山本和真